中国、映画市場の回復に向け1億元の消費券を発行

(中国)

北京発

2022年08月17日

中国の国家電影局は811日、映画市場の回復に向けて「2022年映画消費期間の展開に関する通知」(国影発〔2022〕6号)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表した。

夏季および10月初旬の国慶節(建国記念日)期間の映画市場支援のため、ネット上のチケット販売プラットフォームと協力し、1億元(約20億円、1元=約20円)分の映画消費券を発行する。

また、新作映画の上映を促進するとともに、オンラインとオフラインを融合した宣伝活動などを推進する。その他、農村部での映画館の建設・運営を支援し、現地のイベントなどとの融合による映画消費促進を行う。映画関連企業や関連産業従業員に対する、減税・税還付や社会保障の納付緩和といった支援策の着実な実施も促進する。

実施期間は、8月から10月までとなっている。

新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、中国の映画産業は大きく減速している。中国の映画館大手である万達電影の2022年上半期(16月)の業績は、チケット売上額が前年同期比31.3%減の244,000万元、観客数が38.2%減の5,700万人となっている。

国家電影局は映画市場の回復とデジタル人民元普及のため、中国建設銀行とも提携しており、デジタル人民元のアプリ使用などを通じ、5,000万元分のチケット購入補助金を支給するとしている(「光明日報」812日)。

(河野円洋)

(中国)

ビジネス短信 5bb4c80a884752d1