5月のGDP成長率、前年同月比マイナス4.3%

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2022年07月11日

ロシア経済発展省は630日、5月の実質GDP成長率の推計値を前年同月比マイナス4.3%と発表した。4月に続き2カ月連続の減少となった(添付資料表参照)。

落ち込みの要因として経済発展省は物流の制約と内需の縮小を挙げた。貨物輸送は4月の1.5%減から5月は1.8%減と落ち込みが加速した。中でも航空輸送が85.8%減と大きく下落した。小売商品売上高も4月の9.8%減から10.1%減と落ち込んだ。

5月の鉱工業生産は2カ月連続の減少となる1.7%減だった。製造業(3.2%減)のうち、落ち込みが顕著だったのは自動車で66.0%減。ロシアに生産拠点を置く外国自動車メーカーが3月初旬から軒並み生産を停止しているほか、地場最大手アフトワズの工場が部品不足のため5月中に休止を余儀なくされた。生産が伸びたのは医薬品・医療材料(29.4%増)、コンピュータ、電子・光学機器(36.2%増)だった。

ロシアの公式GDP統計は、連邦国家統計局が四半期別、年別に発表している。これに加え、経済発展省が推計値として月次の成長率を発表している。

(浅元薫哉)

(ロシア)

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