ミュンヘンで上下水処理や廃棄物処理の専門展示会が開催

(ドイツ)

ミュンヘン発

2022年06月17日

上水・下水処理や廃棄物処理などに特化した、最先端の環境技術が集結する展示会「IFAT外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が5月30日~6月3日に、ドイツ南部バイエルン州のミュンヘンで開催された。

主催したメッセミュンヘンの6月3日の発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますおよびジェトロによる個別ヒアリングによると、59カ国・地域から2,984社が出展し、うち日本からの出展は4社だった。前回2018年開催時は58カ国・地域から3,305社で、ほぼ前回と同規模での開催となった。来場者は155カ国・地域からの約11万9,000人と、前回開催時(162カ国・地域から14万2,472人)の8割程度だった。なお、出展者と来場者の半数がドイツ国外からの参加で、欧州諸国のほか、日本、カナダ、韓国、米国などの15カ国・地域が国別ブースを出展した。スタートアップエリアには、16カ国から49社が出展。さらに、展示会場にはエジプト、ベルギー、マレーシアから政府高官が訪れ、ブラジルとシンガポールからは環境相が出席するなど、「新型コロナ禍」の影響が残る中での環境技術に特化した世界最大級の展示会の再開に、世界各地が注目した。

出展エリアはポンプや排水設備といった水処理関連、プラスチック、建築資材などの分野に分かれ、サーキュラーエコノミーをキーワードに、各社が独自の技術をアピールした。展示会場では実演や、ガイド付き会場ツアーが企画されたほか、会期中の会議・講演プログラムでは300人以上の専門家らが集結した。メッセミュンヘンの担当者は「新型コロナ感染拡大前と比較して出展者数と来場者数の数は減ったものの、展示会での商談に真剣に臨む企業が集まっている」と、展示会の質は維持されていることを評価した。

欧州では、環境保護政策として2020年3月に欧州委員会が「循環型経済行動計画」を打ち出して以降、2022年3月にはそれに基づく持続可能な製品政策枠組みのパッケージ第1弾が発表されるなど、サーキュラーエコノミーを推進するための動きが活発化しつつある(2022年4月4日記事参照)。

写真 展示会場内の様子(ジェトロ撮影)

展示会場内の様子(ジェトロ撮影)

写真 スタートアップ出展エリアの様子(ジェトロ撮影)

スタートアップ出展エリアの様子(ジェトロ撮影)

(大河原楓)

(ドイツ)

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