ボリビアの感染者数が3週連続で増加、保健スポーツ相は第5波の可能性も視野に入れる

(ボリビア)

リマ発

2022年06月06日

ボリビア保健スポーツ省(MSyD)は5月29日、同省プレスリリースで同国における18歳以上に対する新型コロナウイルスのワクチン総接種回数(注)が1,386万483回に達したと発表した。接種回数別では、1回目接種者数は620万3,233人、2回目は496万8,914人、単発接種〔1回接種で済むジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)製ワクチン使用)〕は99万8,652人、3回目が151万8,534人となっている。また4回目接種者数は17万1,150人に上る。MSyDが発表しているボリビアの人口(1,184万1,955人)を基に、2回接種完了者数と単発接種完了者数を合わせた数字から算出される同国の接種完了率は50.4%となり、接種計画開始から1年3カ月目にして半数を超えた。また、5歳から11歳の児童および12歳から17歳の若者に対する接種回数は260万9,002回に上っている。同年齢層の接種回数別の接種者数は、児童の1回目接種完了者数が74万3,277人、2回目接種完了者数が50万9,475人、若者の1回目接種完了者数76万7,803人、2回目接種完了者数が58万8,447人。

MSyD傘下の国家保健情報システム疫学監視網(SNIS-VE)が発表した2022年第19週(5月第2週)の最新データによると、ボリビア全土の累計感染者数は90万6,146人、累計死者数は2万1,943人に上っている。地域別では最大人口を誇る東部サンタクルス県が累計感染者数34万1,981人(全体構成比37.7%)、累計死者数8,915人(同40.6%)と依然として最も多く、ラパス県が累計感染者数16万3,024人(18.0%)、累計死者数3,117人(14.2%)と次いでいる(添付資料表参照)。

ジェイソン・アウサ保健スポーツ相は5月30日、チュキサカ県スクレ市内での記者会見で、感染者数が2022年第20週から21週目にかけて21%増加し、3週連続(第19週目は86%増、第20週目は50%増を記録)で増加傾向にあると述べた。増加傾向が続く場合は第5波到来の宣言も視野に入れるとしている。第21週の感染者数の前週比を県別で見ると、サンタクルス県(16%増)、ラパス県(20%増)、チュキサカ県(2.94倍増)、タリハ県(31%増)、オルーロ県(22%増)の5県が増加傾向にあり、アウサ保健スポーツ相は引き続き国民にワクチン接種を呼び掛けた。

(注)ボリビア全土におけるスプートニックV、アストラゼネカ、シノファーム、ファイザー、J&J製ワクチンの1回目から3回目ならびに単発接種の合計。

(設楽隆裕)

(ボリビア)

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