ブラジル・スタートアップ、牛乳を代替するオーガニック・ナッツなどの植物由来の飲料を米国へ輸出開始

(ブラジル、米国)

サンパウロ発

2022年05月25日

5月11日付現地紙「バロール」によれば、健康食品を生産・販売するブラジルのスタートアップ企業、ポジティブ・ブランズは、米国向けにオーガニック・カシューナッツなど植物由来の原材料で製造した牛乳代替品の輸出を開始した。

同社の共同創設者の一人、フェリッペ・カルバーリョ氏は同紙のインタビューで「米国市場は植物性代替乳製品の大きな成長性が見込める」(注1)と述べており、有望な海外市場として米国に注目していることを明らかにした。

また、カルバーリョ氏は4月28日付現地紙「エスタード」のインタビューで、「(現地通貨レアルに対する近年の)ドル高によって、ブラジルからの輸出は(自社の)利益率が大きくなる」(注2)との見解を示したほか、「米国ではアーモンドやオーツ麦による植物由来の牛乳代替製品が多い。われわれが生産するカシューナッツ由来の牛乳代替品は、米国の消費者がカシューナッツを既にスナックとして好んで食べていたことから市場で受け入れられるのではないか」と分析をしている。

ポジティブ・ブランズは、2015年にカシューナッツの産地である北部セアラ州で設立された。小規模農家へ有機栽培のノウハウを指導し、これらの農家から原料を調達する取り組みも行っている。ポジティブ・ブランズはアーモンドやブラジルナッツ(注3)、ピーナツなどを原料とした牛乳代替製品をブラジル国内で販売している。なお、日本ナッツ協会によれば、カシューナッツはブラジルが原産。

写真 カシューナッツと水だけを原料とするオーガニックの牛乳代替製品「A Tal da Castanha(Original)」(ジェトロ撮影)

カシューナッツと水だけを原料とするオーガニックの牛乳代替製品「A Tal da Castanha(Original)」(ジェトロ撮影)

(注1)米国の非営利団体グッドフードインスティテュート(GFI)が2022年4月に発表した「植物性代替肉・シーフード・卵・乳製品業界の現状報告書(2021年)」によれば、米国における植物性代替肉や代替乳製品の売り上げfは約74億ドルで、前年比6.2%増だった。そのうち、代替乳製品の売上が約26億ドルで最も高かった(前年比4%増)。代替肉や卵など他のカテゴリーを合わせて売り上げが約21億ドルで前年比14%増だった。

(注2)中央銀行のデータによると、現地通貨レアルの対ドルレートは2019年通年の平均値で1ドル=3.94レアル、2020年は1ドル=5.24レアル、2021年は1ドル=5.41レアル。ドル高傾向が続いている。

(注3)ブラジルでは、カスターニャ・ド・パラと呼ばれている。

(エルナニ・オダ)

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