英政府、「ブレグジット自由法案」を議会提出予定と発表

(英国)

ロンドン発

2022年02月01日

英国政府は1月31日、同国のEU離脱(ブレグジット)による利益を最大化すべく、「ブレグジット自由法案(Brexit Freedoms Bill)」を議会に提出することを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同法案により、「維持されたEU法(retained EU law)」(注)の改正や廃止を容易にし、英国がブレグジットの恩恵をより享受することを図る。

2020年1月31日に英国がEUを離脱(2020年1月31日記事参照)してから、2年が経過した。現状のルールでは、「維持されたEU法」の改正や廃止には、たとえ軽微なものであっても多くの時間を要するとされている。今回提出された法案により、そうした法律の改正・廃止を容易にする。政府は、これにより企業の手続きの削減や、規制負担の軽減などにつながるとしている。

ボリス・ジョンソン首相は今般の法案に対し、「さらなるブレグジットによる恩恵をもたらし、英国企業が投資や革新、雇用創出に対し、より多くの資金を費やすことができるようにする」と、大きな期待を寄せる。

政府はブレグジットによる成果を強調

政府は同日、英国がブレグジット後に得た新たな自由をいかに生かしているかを示した政策文書、「ブレグジットの恩恵(The Benefits of Brexit)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した。同レポートでは、ブレグジット後に実施した法律や政策の見直し、貿易協定の締結・交渉などのこれまでの成果のほか、環境、科学、データ、技術などの分野における今後のビジョンなどについて言及している。

(注)移行期間終了時に、英国法にそのまま置き換えられた、英国の法体系に直接組み込まれていたEU法。

(尾崎翔太)

(英国)

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