米シカゴ市、1月3日から屋内活動に新型コロナワクチン接種証明を義務化

(米国)

シカゴ発

2021年12月23日

米国シカゴ市のロリ・ライトフット市長は12月21日、市内で屋内飲食や屋内ジム、フィットネスセンターや屋内の娯楽施設などを利用する5歳以上の者に対して、新型コロナウイルスワクチン接種証明の提示を義務付けることを発表した。16歳以上は接種証明とともに、身分証明書も提示する必要がある。これらの屋内施設を運営する雇用主はワクチン未接種の従業員について、新型コロナ検査結果が陰性であることを毎週確認する必要がある。今回のシカゴ市の対応はオミクロン型変異株による感染者の急増を受けた対応で、2022年1月3日から適用する。

ライトフット市長は「これまでワクチン接種を奨励してきたが、残念ながら、市内のデルタ株やオミクロン株の感染者が増え続けており、市民の健康を守るために新たな手段を講じる必要がある」と述べた。

シカゴ市でも感染者が急増

シカゴ市の報告によると、既にデルタ株による感染者の増加がみられていたが、12月13日の週以降、伝染力の強いオミクロン株が優勢になっており、感染者数の増加ペースは加速している。

シカゴ公衆衛生局長官によると、市内でオミクロン株は12月初めに検出されたが、21日時点で市内の症例の大部分がオミクロン株となっているという。同長官は、感染者に占めるオミクロン株の割合は全米の平均(73%)よりも中西部の方が高くなる可能性があるとも指摘した。また、市内の今週の感染者数は1日平均1,700人以上で、13日の週に比べて79%増加し、毎日60人以上の市民が入院、10人以上が死亡しており、入院者や死亡者の大半はワクチン未接種と発表している。

(藤本富士王)

(米国)

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