セネガル、アフリカ貿易保険機構(ATI)加盟へ協定書署名

(セネガル、アフリカ)

アビジャン発

2021年09月08日

アフリカ貿易保険機構(ATI、本部:ケニア・ナイロビ)によると、セネガルのアマドゥ・ホットゥ経済・計画・協力相は8月24日、ATI加盟に向けて協定書に署名した(発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。加盟に先立ち、欧州投資銀行(EIB)がセネガルに代わって出資金1,500万ユーロを支払う予定だ。EIBは2020年10月にセネガルを含むアフリカ4カ国(注1)へ6,000万ユーロを融資することを既に発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしている。

ATIは、アフリカへの直接投資を増やす目的で2001年に設立され、外国の投資家や民間企業へ輸出信用保険や投資保険などを提供する国際金融機関だ。18のアフリカ諸国が既に加盟しており、2020年のエクスポージャーは63億ドルに達した。ATIはS&Pの信用格付けの「A」、米国ムーディーズの信用格付けの「A3」で維持している。

ATIは、非加盟国であるセネガルのエクスポージャーが現在2,100万ドルにとどまっているとした上で、同国には金融やエネルギー、インフラを含む40億ドル以上のビジネスが存在することから、加盟後のエクスポージャーの増加を見込んでいる。

セネガルのホットゥ経済・計画・協力相は、ATIが提供するサービスは2035年までの新興国入りを目指す開発戦略を定めた「セネガル新興計画(PSE)」(注2)に沿った経済成長を加速させると期待を述べた。

なお、ATIは2019年8月の第7回アフリカ開発会議(TICAD7)で日本貿易保険機構(NEXI)と協力覚書(MOU)を締結している。

(注1)ベナン、ブルキナファソ、チャド、セネガル。

(注2)経済改革の加速、若年層の失業問題と雇用創出、農業の近代化・多角化、産業の育成、民間分野の促進などを優先課題とする。

(安藤真由美、水野大輔)

(セネガル、アフリカ)

ビジネス短信 cae5fd39b911f222