7月から「EUデジタルCOVID証明書」取得が可能に

(ルーマニア)

ブカレスト発

2021年07月14日

ルーマニア政府は6月29日、新型コロナウイルスに関するワクチン接種完了や、検査結果、回復を証明するEUの「デジタルCOVID証明書」の発行と検証、承認を規定する緊急法令第68号を採択し、翌30日に官報に公表した。これにより、7月1日からルーマニア国民や居住者はCOVID証明書を保持することにより、EU域内〔欧州経済領域(EEA)に参加するアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーを含む〕の移動時の検査や自主隔離が免除されることになる。政府専門機関の特別通信サービス(STS)がEU域内との相互接続を可能にする通信インフラとシステムを開発し、5月26日にEUレベルの技術作業部会と相互接続テストを実施していた。

専用ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますからダウンロードできる証明書は以下のとおり。

  • ワクチン接種完了証明書:2022年6月30日まで有効。
  • 陰性結果証明書:迅速抗原検査の場合は24時間以内、PCR検査の場合は72時間以内に実施されたもの。
  • 回復証明書:プラットフォーム「コロナフォーム」に登録された、最初の陽性反応日から180日まで。

なお、14歳以下の未成年者がCOVID証明書を取得するには親権者の同意が必要。

ワクチン接種完了証明書と回復証明書については、利用者が証明書を必要とする5営業日前までにポータルサイトで申請しなければならない。携帯端末を所有していないなど、電子媒体の証明書を入手できない人向けには、市役所、人口局、公衆衛生局が紙媒体の証明書を発行する。

また、国境警察が管理する端末には、渡航者が越境地点で提示するQRコードを読み取り、証明書が真正であることを確認するアプリがインストールされる。

新型コロナウイルスワクチン接種調整委員会のアンドレイ・バチウ副委員長は「7月7日時点で既に約75万人がCOVID証明書をダウンロードした」と述べた。

(ミンドル・ユニアナ、西澤成世)

(ルーマニア)

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