インドネシア工業相が来日、産業界に投資と輸出拡大を要望
(インドネシア)
アジア大洋州課
2021年03月16日
インドネシアのアグス・グミワン工業相は、3月10日から11日にかけて来日し、経済産業省、経団連、ジェトロ、自動車各社などと相次いで面談した。インドネシア工業省のプレスリリースによると、日本の緊急事態宣言下でインドネシアの閣僚が訪日するのは初めてで、自動車や石油化学分野などの投資を誘致する狙いがあった。
インドネシア政府は、2月に運用細則が公布された雇用創出法(2021年2月19日記事参照)や3月に導入された新車購入時の奢侈(しゃし)税減免(2021年3月4日記事参照)など、投資環境の改善や消費喚起に関する政策を相次いで導入している。同省によると、アグス氏は面談した企業に対してこれらの施策を説明したほか、自動車各社に対しては、2020年7月に発効したオーストラリアとの包括的経済連携協定(CEPA)を利用したインドネシアからの自動車輸出の拡大や、電気自動車分野での同国への投資拡大を要望した。在日インドネシア大使館の発表によると、自動車関係ではトヨタ、三菱自動車、ホンダ、スズキ、マツダ、石油化学関係では双日、製靴関係ではアシックスと、それぞれ面談し、このうち複数からインドネシアへの投資拡大の意向が示された。
なお、同相は3月11日に梶山弘志経済産業相とも面談を実施した。経済産業省の発表によると、日本企業の投資促進に向けた環境整備など、経済強靱(きょうじん)化に向けた産業協力などについて協議が行われた。
(山城武伸)
(インドネシア)
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