全土で夜間外出制限を実施、ロンバルディア州などでは終日移動制限

(イタリア)

ミラノ発

2020年11月06日

イタリア政府は11月4日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う新たな制限措置を発表した。著しい感染再拡大を受け、全国レベルで追加措置を講じる。措置は11月6日から12月3日まで有効となっている。イタリア全土に共通して実施する制限策の主な内容は以下のとおり。

  • 午後10時から翌日午前5時までは、立証される仕事上の理由、あるいは健康上の理由など必要性がある場合の移動に限られる。その他の時間帯でも、交通手段を問わず、移動の自粛を強く推奨する(業務上・勉学上必要な場合や健康上の理由がある場合、相応の移動の必要性がある場合、停止になっていない活動やサービスを実行あるいは利用する場合を除く)。
  • 土日祝日および祝日の前日は、ショッピングセンターと市場内の店舗は閉鎖とする。ただし、薬局、食料品店などは除く。
  • 公共交通機関の乗車率は50%を超えないこととする。

その他、感染拡大が顕著な地域ではより厳しい措置が取られる。感染リスクの度合いに応じて、全20州を3つのレベルに分類。リスクが高い順に、赤・オレンジ・黄色に色分けし、黄色以外はそれぞれ下記の規定が加わる(注1)。これらの分類は今後の感染拡大状況に応じて変更される可能性がある。

オレンジ:プーリャ州、シチリア州

  • 指定州から、および指定州への移動が禁止となる。また、指定州では、居住する自治体(コムーネ)以外への移動も禁止する(ともに仕事上・健康上の理由がある場合を除く)。
  • 飲食サービス業(カフェ、パブ、レストラン、ジェラート店、菓子店を含む)は営業停止とする。ただし、宅配サービスは引き続き可能なほか、持ち帰りサービスも午後10時まで可能。

赤:ロンバルディア州、カラブリア州、ピエモンテ州、バレ・ダオスタ州

  • 指定州から、および指定州への移動が禁止となるほか、当該州内のあらゆる移動も禁止する(仕事上・健康上の理由がある場合を除く)。
  • 食料品店や一部のセクターを除き、小売店の活動を停止とする(注2)。
  • 飲食サービス業(カフェ、パブ、レストラン、ジェラート店、菓子店を含む)は営業停止とする。ただし、宅配サービスは引き続き可能なほか、持ち帰りサービスも午後10時まで可能。
  • 対人サービス業は、理髪店などを除き営業停止とする。

(注1)オレンジ、赤の全6州以外の14州が黄色に該当する。

(注2)営業停止対象となっていないセクターについては、本令付属書23(Allegato 23)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照。

(山崎杏奈)

(イタリア)

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