英リバティグループ、スイス2位キャリアのサンライズを逆買収
(スイス)
ジュネーブ発
2020年10月19日
英国メディア企業のリバティグローバルが10月9日、傘下のケーブル会社UPCスイスを通じて、スイス第2の通信サービス企業であるサンライズの82%弱の株式を取得したと、同日付のロイター通信などが報じた。買収金額は68億スイス・フラン(約7,820億円、CHF、1CHF=約115円)。
サンライズは、国内最大手のスイスコムとブロードバンド展開で激しい競争を行っている。これまで同社は自社で保有していなかった国内の光ファイバー網を取得するため、リバティグループとも合意の上、その子会社でケーブルネットワークを展開するUPCスイスの買収を計画したが、2019年9月に株主の反対で断念していた(2019年5月29日記事参照)。
その後、リバティグローバルが2020年8月12日に、サンライズの全流通株式を1株当たり110CHFで取得することで同社と合意したことを発表。リバティはこの買収により、スイスでモバイル・固定通信を提供する強力なプレーヤーをつくり出すことができるとしている。買収完了後に、サンライズは上場を廃止し、リバティの完全子会社となる見込み。
(和田恭)
(スイス)
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