湖南省、第2回越境EC輸出推進大会を開催

(中国)

武漢発

2020年09月28日

中国・湖南省長沙市で9月20日、「第2回湖南越境EC輸出貿易推進大会」が開催された。新型コロナウイルスの影響で輸出が減少した湖南省企業の海外展開支援を目的とした企業交流イベントで、越境ECサイト運営企業によるセミナーや商談会が行われた。会場には家電製品や日用品、工芸品などを製造する省内企業550社が参加した。

開会式では、中国国際貿易促進委員会(CCPIT)湖南省分会の伍登国副会長が「新型コロナウイルスの流行下、越境ECは湖南省企業の操業再開や貿易・投資の促進といった面で重要な役割を果たした」と述べ、越境ECを活用した貿易の活性化や産業サプライチェーンの発展に期待を示した。また、アリババ国際(湖南)の瀋宙エリアマネジャーらが新型コロナウイルス影響下の越境ECビジネスの概況や自社サービスなどについて講演した。

湖南省では越境ECを活用した輸出急増

長沙税関によると、湖南省の2020年1~7月の越境ECを利用した輸出件数は前年同期比4.9倍の1,598万7,900件、輸出商品額は同8.2倍の13億400万元(約195億6,000万円、1元=約15円)となり、ともに全国トップクラスの伸びとなった。現地紙は越境EC活用の輸出が増加している要因について、「2019年に開設された長沙越境EC総合試験区に多くの越境EC関連企業が進出し、新型コロナの影響から海外市場でオンラインショッピングの需要が高まったため」と指摘している(「紅網」8月13日)。

9月21日には、国務院が北京市などとともに新たに「中国(湖南)自由貿易試験区外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(以下、試験区)の設置を発表した。試験区の政策目標の1つに越境ECを活用した貿易の拡大を設定しており、今後、湖南省がさらに越境ECビジネス支援に注力することが予想される。

写真 第2回湖南越境EC輸出貿易推進大会の様子(ジェトロ撮影)

第2回湖南越境EC輸出貿易推進大会の様子(ジェトロ撮影)

(片小田廣大)

(中国)

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