メルセデス・ベンツ、ハンガリー国内工場でプラグインハイブリッド車の生産開始
(ハンガリー)
ブダペスト発
2020年08月06日
メルセデス・ベンツは7月21日、ハンガリー中央部に位置するケチケメート市の工場で、同社のハンガリー国内の工場では初めてとなるプラグインハイブリッド車(PHV)の生産を開始したと発表した。現在のところ、同工場で製造するPHVは「CLA 250 eクーペ」と「CLA 250 eシューティングブレーキ」の2モデルで、ハンガリーでのPHV生産は同工場のみとなる。パルコビッチ・ラースロー技術・革新相も製造現場の見学に訪れ、「PHVの新たな車種の生産開始は、同工場にとってもハンガリーの自動車産業にとっても、重要な節目となる」と述べた。
同社取締役で生産とサプライチェーンの責任者を務めるヨルグ・ブルザー氏は、同社の小型車セグメントにおけるPHVはCLAクーペとCLAシューティングブレーキも含めて6つのモデルに拡大すると述べた。さらに、2020年末までに計5モデルの電気自動車(EV)と計20モデルのPHVを生産する計画だと強調した。同氏は10年以内にEVとPHVが売り上げの15%を占めると予想している。
メルセデス・ベンツ・マニュファクチャリング・ハンガリーのクリスチャン・ウォルフ社長は、ケチケメート工場は新型コロナウイルス感染拡大により3月20日から4月28日まで閉鎖していたが、徐々に操業を再開し、8月1日からは従来と同じ3交代制での操業に戻ると発表している。
同工場は2012年に生産を開始し、2019年には従業員約4,400人、生産は約19万台だった。
ハンガリーでのハイブリッド車の生産はアウディとスズキで既に開始されており、今回のメルセデス・ベンツ・マニュファクチャリング・ハンガリーの生産開始により、ハンガリーの3つの主要な自動車工場全てでハイブリッド車を生産することになる。
アウディ・ハンガリアは2019年12月にハンガリー北西部ジェール市の工場でマイルドハイブリッド技術を搭載した「Q3」「Q3スポーツバック」モデルの量産を開始した(2019年12月17日記事参照)。マジャールスズキも同年12月に首都ブダペスト近くのエステルゴム市の工場でハイブリッド車の量産を開始している(2020年1月27日記事参照)。
(バラジ・ラウラ)
(ハンガリー)
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