ビジネス関連イベント、バーチャル化の動きが加速

(英国)

ロンドン発

2020年06月24日

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、英国のイベント業界は大きな打撃を受けている。政府によると、同業界の経済規模は140億ポンド(約1兆8,620億円、1ポンド=約133円)超で、関連企業2万5,000社が50万人を雇用。中止や延期になる催しが続出する一方、バーチャルでの開催も相次いで企画されており、商談会や国際会議などビジネス関連イベントでも、オンライン化の流れが進んでいる。

ロンドン市庁の対外広報事業を実施するロンドン・アンド・パートナーズ(L&P)は5月14、15日、米国ニューヨークにバーチャル・トレード・ミッション外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを派遣。参加したロンドンの人材育成関連のテック企業12社によるピッチや、米国企業からのプレゼンテーションのほか、複数の小規模グループによる面談などが行われた。本来は4月に実際にニューヨークを訪問する予定だったが、新型コロナウイルスの流行を受けて断念。参加を予定していた企業に機会を提供したいというL&Pの思いから、翌月にオンラインでの実現にこぎつけた。7月には都市関連技術の分野で中国の上海と深セン、8月にはフィンテックとサイバーセキュリティーで北米、さらに9月には教育技術でフランスへのバーチャル・ミッションの派遣を予定している。

人工知能(AI)など先端技術を扱う世界最大級の国際会議CogX外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、ロンドンでの開催を予定していた6月8日から10日までの3日間、バーチャルに移行して開催された。3万人以上の参加者を動員した同イベントは、アプリを通じた参加者同士のマッチングのほか、参加者がバーチャル・ブースとして、自社の製品をオンラインで紹介することができ、他の参加者から面談希望を募る仕組みを導入するなど、国際会議ならではのネットワーキングを訴求した。

イングランド北部リーズで春に開催される大規模テックイベント、リーズ・デジタル・フェスティバル外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、実際に参加者を会場に集めてのオフライン開催は秋に延期する一方、4月20日から5月1日にかけてオンラインで開催。会期中に134のバーチャルイベントが開催され、50カ国以上から参加者を受け入れた。

ただ、バーチャル化にも課題はある。毎年5月に開催される世界的に著名な園芸博覧会、チェルシーフラワーショー外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは、ガーデンツアーなどがオンラインで開催されたが、催しの要となるガーデンデザインコンテスト(2019年5月29日記事参照)や、日本企業の出展も予定されていた企業出展コーナーなどは見送られている。

(中川礼子)

(英国)

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