第1四半期の財政赤字は1,554億円、新型コロナウイルスの影響で3月は大幅赤字

(フィリピン)

マニラ発

2020年05月15日

フィリピン財務省財務局(BTr)は5月11日、2020年第1四半期(1~3月)に生じた財政赤字は前年同期比で18.0%減の740億ペソ(約1,554億円、1ペソ=約2.1円)、歳出は8,492億ペソ(前年同期比9.2%増)、歳入は7,752億ペソ(12.7%増)となったと発表した。

3月単月の財政赤字は、第1四半期の財政赤字の約8割に相当する595億ペソ(前年同月比1.8%増)に上り、3月単月の歳出は3,332億ペソ(16.0%増)、歳入は2,737億ペソ(20.0%増)だった。

BTrは3月に財政赤字が膨らんだ理由として、新型コロナウイルスの国内感染拡大を受けて3月中旬に発動した外出禁止令や公共交通機関の運行停止といった広域隔離措置(ECQ)の影響によって、内国歳入庁(BIR)や関税局(BOC)といった主要な徴税当局の徴税額が大きく減少したとした。

BIRとBOCの3月の徴税額はそれぞれ1,317億ペソ(前年同月比10.67%減)、446億ペソ(9.43%減)と減少した。BTrはこれに加え、公務員の給与を引き上げる公務員給与標準化法の成立や、さまざまな省庁や関連組織の維持管理費の上昇によって歳出が増加したことで、3月の財政赤字が膨らんだとした。

(坂田和仁)

(フィリピン)

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