カルナータカ州、第4期ロックダウン下で新たなガイドラインを発表
(インド)
ベンガルール発
2020年05月22日
カルナータカ州政府は5月18日、内務省による5月31日までのロックダウン再延長の通達に基づき(2020年5月19日記事参照)、同州における新たな規制緩和措置を発表した。
今回の第4期ロックダウンにおける緩和措置では、レッドゾーンのうち、特に深刻な感染が発生している封じ込めゾーンを除き、工場やIT関係などを含む民間オフィスの再開を可能としている。出勤できる職員数について、オフィスの場合は、第3期ロックダウン時(2020年5月12日記事参照)と同様に33%(3分の1)となっているが、工場の場合は全てのゾーンで100%まで可能となった。外出許可時間帯は、引き続き朝7時から夜7時までとなっている。
さらに、同州では、市内バス、オートリキシャ、タクシーサービスの営業再開が許可され、移動については、個人の車(乗客数は、最大、運転手のほか2人、二輪車は1人のみ、バスは最大30人のみ)が使用可能となった。一方、メトロは引き続き運行休止となっている。州間移動については、双方の州政府の同意があれば可能となっているが、新型コロナウイルスの感染状況が深刻になっているマハーラーシュトラ州、グジャラート州およびタミル・ナドゥ州からの移動は、5月31日まで禁止されている。州内移動、州間移動ともに、移動にはe-パス(注)と呼ばれる許可証を事前取得することが必要とされている。
州政府によれば、同州には約50万の工場(総ワーカー数は430万人)がある中、現時点で約6割が操業を再開しており、今後稼働率はさらに高まる見込みとのことだ。現在、ベンガルール市においては、オラやウーバーなどのタクシーサービスや市内バスサービスは再開されているが、ショッピングモール、映画館、レストラン、ホテル、学校、運動場など、人が集まりやすい場所の再開は、引き続き許可されていない状況だ。
なお、同州内の感染者数は拡大しているが、回復率は約39%まで上昇してきている。5月19日時点で、同州の感染者数は1,395人、うち811人が治療中、543人は退院している(カルナータカ州政府)。
(注)e-パス申請については(https://sevasindhu.karnataka.gov.in/Sevasindhu/English)を参照。
(遠藤壮一郎、ディーパック・アナンド)
(インド)
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