ニューサウスウェールズ州、公共交通機関でのコロナ感染防止のための計画を公表
(オーストラリア)
シドニー発
2020年05月19日
ニューサウスウェールズ州政府は5月18日、行動制限措置緩和により企業や人々が活動を再開する中、公共交通機関の利用を通じた感染を防ぐため、公共交通計画を公表した。
計画の主な内容は以下のとおり。
- ピーク時間を避けた公共交通機関の利用促進
- 車両の徹底した清掃、消毒剤の設置
- 市内公園内に通勤のための特設の駐車場を増設
- 自転車、徒歩による通勤手段のため、専用レーンの設置
- 物理的距離確保のためのサイン表示と乗車制限の実施
- アプリ、SNSなどを通じたリアルタイムでの混雑情報提供
コンスタンス交通・道路相は、「3月以降、電車やバスなどの車両清掃に費やした時間は13万時間を超える。とはいえ、物理的距離の確保を維持するため、可能な限り自動車や自転車、徒歩による移動を継続してほしい」と述べている。
州政府交通機関の公表データによると、制限措置がもっとも厳しい状態だった2020年4月時点の公共交通機関利用者数は、前年同月比マイナス79.6%だった。しかし、5月15日より一部制限が緩和され、屋外での10人以下の集会、レストラン、カフェの営業など再開されたことから、今後、公共交通機関の利用者の増加が見込まれる。
車両の混雑状況が確認可能に
ニューサウスウェールズ州政府交通機関は、公共交通機関の利用者が車内で安全な物理的距離を確保するために、駅の案内表示画面、交通アプリ、ウェブサイトなどを通じて、混雑状況の情報を提供することを発表した。
(遠藤泰平)
(オーストラリア)
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