新型コロナウイルス感染拡大対策に国軍を投入

(ブラジル)

サンパウロ発

2020年04月02日

ブラジルのセルジオ・モーロ法相は3月30日、保健省による新型コロナウイルス感染拡大対策を支援するため、国軍の投入を許可する省令を承認した。

目的は、国軍による病院運営・衛生管理支援や都市インフラの治安維持・衛生管理となる。省令は3月30日付法務・公共治安相第151号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますとして政府官報(追加版)に公布、即日施行された。5月28日まで有効だが、延長も可能。

省令で規定する国軍による主な支援は以下のとおり。具体的な行動は、法務省と保健省との計画に基づき、各州政府および連邦区と調整することとしている。

  • 新型コロナウイルス関連の対応で医療専門家を支援する。
  • 医療センター(病院、救急治療室:UPAなど)機能に対するセキュリティー供与。
  • 医療、医薬品、食品、衛生用品の流通・保管面での安全確保。
  • 港湾、空港、高速道路、都市中心部における治安維持と衛生管理支援。
  • 医療検査、検体検査、自宅隔離の実施を義務付ける強制措置の実施。
  • 公衆衛生当局による迅速な検査のための予防キャンペーン活動の実施。
  • 略奪や盗賊を防止するためのパトロールや見張り警備。

省令第1条8項では、2020年2月6日付法律第13,979号(新種ウイルスによる公衆衛生上の緊急事態への対応策)と、2020年3月17日付省庁令第5号(強制措置の具体的な取り扱いと同措置を順守しない場合の罰則規定)により、既に警察が実施していたものを、今後は国軍が支援することを規定している。

(大久保敦)

(ブラジル)

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