新型コロナウイルス感染拡大防止策のレベルを引き上げ、豪国民の海外渡航を正式に禁止

(オーストラリア)

シドニー発

2020年03月26日

オーストラリアのスコット・モリソン首相は3月24日、国内における新型コロナウイルスの感染者増加を受けて、拡大防止策のレベルを引き上げ、新たな措置(ステージ2)として、3月25日午後11時59分より遊園地、博物館、美術館、図書館などの営業停止措置および、豪国民の海外渡航禁止を実施すると発表した。オーストラリアでは、3月24日午後3時時点で、新型コロナウイルス感染者が2,000人を超えている(オーストラリア保健省ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

新たに営業停止となる主な施設や活動は以下の通り。対象となる施設の詳細は首相府ウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを参照のこと。

  1. オークション施設、不動産オークション施設、不特定多数を対象とした不動産内見行為
  2. 屋外および屋内マーケット(ただし、州ごとの措置により異なる。食品マーケットは除く)
  3. 美容施設(美容院、床屋、エステ、スパ、マッサージなど。ただし、美容院および床屋は、4平方メートルあたり1人までであれば営業可)
  4. レジャースポーツ施設(レクリエーション施設、プールなど)
  5. 非居住施設(博物館、美術館、図書館、コミュニテイーホールなど)

また、モリソン首相は、集団での活動を避け、必要物資の購入や在宅勤務が不可能な場合の仕事を除き、必要でない外出は避け、個人宅への来客も最小限に抑えるように求めた。

オーストラリア国内からの海外渡航については、3月18日にオーストラリア外務貿易省外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますは渡航情報を最大危険レベルの「渡航禁止」にし、事実上の海外渡航禁止措置をとっていたが、3月25日から、一部の例外を除き、豪国民の海外渡航が正式に禁止された。

また、国内においては、タスマニア州、北部準州、南オーストラリア州、西オーストラリア州は、すでに州外からの入境制限を実施しているが、クイーンズランド州も3月24日、3月26日より入境制限を実施することを発表した。すでに入境制限を実施している他州と同様に、州外より入境した場合、14日間の自主隔離措置が課されることになる。

(遠藤泰平)

(オーストラリア)

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