ブルガリアで大型車両への道路料金徴収制度を開始

(ブルガリア)

ウィーン発

2020年03月16日

ブルガリアで3月1日から、3.5トン以上のトラックなどの大型車両を対象とした通行料の徴収制度が開始された(2019年8月7日記事参照)。経済界の反発を受けて予定の2019年8月16日から7カ月遅れての導入となった。また、当初の計画では、高速道路のほか一般道路でも有料化される予定だったが、政府が運搬事業者らとの交渉を経て、高速道路803キロと1等道路2,312キロの計3,115キロで料金を徴収することを決定した(図参照)。道路管理当局が2019年7月に発表した徴収範囲では2等道路(約3,000キロ)も対象となっていたが、2月に発表した法令では対象から外れた。

 図 有料区間

料金の徴収にはほかのEU加盟国と同様、重量と走行距離をベースにしたシステムを採用。料金は専用の車載装置またはGPSの追跡装置を用いて走行距離を算出、サービス事業者を通じて支払う。事前に経路を選択して支払う「ルートパス」も使用可能。

料金徴収の管理を行うトールパスのウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、通行料の情報が8カ国語で提供されており、事前に料金計算もできる。例えば、トラック(12トン以上、4軸以上、ユーロ5)では、ブルガリアを通過してセルビアからトルコへ向かうルート(357キロ、有料区間337キロ)の料金は40レバ(約2,408円、レバは通貨単位レフの複数形、1レフ=約60.2円)(詳細は表参照)。

表 ブルガリアの道路料金(ブルガリア・レバ/キロ)

(ブラディミール・カネフ、エッカート・デアシュミット)

(ブルガリア)

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