10月の米カリフォルニア州失業率は3.9%、統計開始以来の最低を更新

(米国)

サンフランシスコ発

2019年11月22日

米国カリフォルニア州労働開発局(EDD)は11月15日、2019年10月の雇用統計を発表した。10月のカリフォルニア州の失業率(速報値、季節調整値)は、9月(4.0%)から0.1ポイント低下し3.9%で、1976年に現行の方法で集計を開始して以来の過去最低を更新した。前月から0.1ポイント上昇した全米の失業率3.6%とは0.3ポイント差だ。

10月のカリフォルニア州の失業者数は76万5,300人で、人口増加にもかかわらず1989年以来最も少なくなった。EDDが8万社を対象にした調査結果によると、10月の非農業部門雇用者数は1,756万7,500人と、前年同月比で30万8,000人(1.8%増)増加した。同州では、116カ月連続で雇用が拡大している。

前年同月比で雇用数が最も増加した産業分野は、教育・医療サービス(9万800人増)で、次いで対事業所サービス(6万2,600人増)だった。

失業率を地域別にみると、サンフランシスコ・ベイエリアは、9郡全てで州全体の失業率より低く、サンマテオ郡は1.8%、マリン郡、サンフランシスコ郡はそれぞれ2.0%だった(表参照)。他方、南カリフォルニアの大都市圏であるロサンゼルス郡は4.5%と全米水準を上回るが、オレンジ郡(2.5%)、サンディエゴ郡(2.8%)、サンタバーバラ郡(3.0%)はベイエリアの水準に近い。

カリフォルニア州で失業率が最も高かったのは、いずれも内陸に位置するインペリアル郡の21.2%、次いでトゥレリ郡の8.0%、コルーサ郡の7.3%で、内陸部の雇用は湾岸部と対照的に低調なことが分かる。

表 サンフランシスコ・ベイエリアの郡別失業率(2019年10月、速報値、季節未調整)

(田中三保子)

(米国)

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