2021年APEC開催予定の会場で火災、開催会場の再検討が必要に

(ニュージーランド)

オークランド発

2019年11月12日

2021年にニュージーランドのオークランドで開催されるAPECのメイン会場となる予定の、ニュージーランドインターナショナルコンベンションセンター(NZICC)で10月22日、火災が発生した。当該施設は屋根部分を中心に消失したため、APEC開催のための代替会場の検討を余儀なくされることになった。

NZICCは、2015年に当地最大手の建設会社フレッチャーが発注者のスカイシティと契約し、当初の完成予定日(2019年2月)からは遅れていたものの、2020年9月ごろの完成を目指して建設中だった。同施設は、オークランド市内中心部に位置し、同市のシンボルでもあるスカイタワーとも近い。総工費は7億300万ニュージーランド・ドル(約492億1,000万円、NZドル、1NZドル=約70円)が見込まれ、総床面積3万2,500平方メートルで、3,000人が収容可能な国内最大級のコンベンション施設として期待されていた。

今後のNZICCの建設再開めどについては、事故検証が待たれるところとなっているが、同国のジャシンダ・アーダーン首相は、APEC開催の今回の火災の影響について、「APECは2021年にオークランドで開催される予定で、そこに疑問の余地はない。問題はどこで開催されるかだ」と、オークランド市内での開催を強調している。

なお、オークランドでは1999年にAPECを開催しており、2021年は2回目の開催となる。

(奥貴史)

(ニュージーランド)

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