輸入自動通知制度の対象となる鋼材・鉄鋼製品のリストを更新

(メキシコ)

メキシコ発

2019年11月25日

経済省は11月22日、官報で「経済省が定める貿易に関する一般規則・判断基準を定める省令の別添2.2.1および別添2.2.2の改定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を公布し、輸入に先立ち、商品の詳細データを、メキシコ貿易手続き単一窓口(VUCEM)を通じて事前に経済省に通知する、輸入自動通知制度の対象となる鋼材・鉄鋼製品のリストを更新した。適用は11月25日から。

メキシコでは2013年末以降、鋼材や鉄鋼製品を確定輸入するのに先立ち、VUCEMを通じて商品の詳細データを入力するとともに、製鉄所が作成したミルシート(鋼材検査証明書)をアップロード送信する必要がある(2013年12月17日記事2014年8月22日記事参照)。VUCEMを通じてデータ入力とミルシートのアップロード送信を行うと、受領通知が自動で届くが、その通知から2営業日以内(従来は3営業日、2019年6月10日記事参照)に認定コードが輸入者に送信され、輸入者は当該認定コードを輸入申告の所定欄に入力することで輸入を行うことができる。

HSコードが新設された品目に要注意

今回の対象リスト更新は、9月20日付官報で公布され、9月22日に発効した鉄鋼および鉄鋼製品に対する一般関税率の引き上げ(15%)を延長する内容の政令に基づき、15%の一般関税率の対象品目を186品目から228品目へと細分化した(2019年10月2日記事参照)ことに対応するものだ。経済省は同政令に基づき、新たな関税分類(HSコード)を71品目新設しており(逆に削除したコードもある)、これら新設された品目については、9月22日から11月24日まで輸入自動通知制度の対象となっていなかった。従って、これらの期間に輸入された鋼材については、輸入自動通知を実施していなくても輸入通関が可能だったが、今後は輸入自動通知を行い、認定コードを輸入申告時に入力しないと輸入が行えなくなる。

新設されたHSコードについて、VUCEMを通じて輸入自動通知を行う義務が発生するのは11月25日以降で、輸入申告時に認定コードを入力しないと輸入できなくなるのは、2営業日後の11月27日以降となる。なお、鋼材・鉄鋼製品の輸入自動通知は確定輸入時のみに義務化されており、「輸出向け製造・マキラドーラ・サービス業振興プログラム」(IMMEXプログラム)などを活用して一時輸入する場合は不要だ。

(中畑貴雄)

(メキシコ)

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