7月の失業率、EUとユーロ圏ともに横ばい

(EU、ユーロ圏)

ブリュッセル発

2019年09月09日

EU統計局(ユーロスタット)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの8月30日の発表によると、7月のEU28カ国全体での失業率(季節調整済み)は、前月から横ばいの6.3%となった(表参照)。ユーロ圏19カ国の失業率も、前月から横ばいの7.5%だった。失業者数を前月比でみると、EU全体で2万7,000人の増加、ユーロ圏では1万6,000人の減少となった。

表 EUおよび加盟国の失業率

7月の失業率を国別にみると、チェコが2.1%と最も低く、スペインが13.9%と最も高かった(ただし、最新データが未発表のギリシャは、5月時点で17.2%)。

前月比では、キプロス(7.2%→7.0%)で0.2ポイント改善したほか、ドイツ(3.1%→3.0%)、スペイン(14.0%→13.9%)、オーストリア(4.5%→4.4%)、ポルトガル(6.6%→6.5%)、スロバキア(5.4%→5.3%)の5カ国で0.1ポイント改善した。その一方、リトアニア(6.2%→6.4%)と、チェコ(19.%→2.1%)で0.2ポイント悪化したほか、ベルギー(5.6%→5.7%)、イタリア(9.8%→9.9%)、フィンランド(6.6%→6.7%)、ルーマニア(3.8%→3.9%)、スウェーデン(6.7%→6.8%)の5カ国で0.1ポイント悪化した。

7月のEU28カ国全体の若年層(25歳未満)の失業者数は319万5,000人で、このうち224万5,000人がユーロ圏19カ国の失業者だった。若年層の失業者数を前月比でみると、EU全体で2万人、ユーロ圏で1万4,000人の増加となった。

若年層の失業者数と失業率を加盟国別にみると、フランス(53万8,000人、19.2%)、スペイン(48万9,000人、32.1%)、イタリア(45万4,000人、28.9%)が引き続き大部分を占めた(ただし、最新データが未発表の英国は5月時点で48万5,000人、11.5%)。スペインは若年層失業率が前月比0.3ポイント、フランスは0.1ポイント改善したが、イタリアでは0.8ポイント悪化したほか、リトアニア、ポルトガル、スウェーデン、デンマーク、マルタ、ブルガリア、チェコでも0.3ポイント以上悪化し、全体として若年層失業率の増加につながった。

また、若年層失業率が最も低かったのはドイツの5.6%で、最も高かったのはスペインの32.1%だった(最新データ未発表のギリシャは第1四半期39.6%)。

(大中登紀子)

(EU、ユーロ圏)

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