ロシアのタトネフチ、ウズベキスタンのガソリン小売市場へ進出

(ウズベキスタン、ロシア)

タシケント発

2019年07月24日

ロシアのエネルギー企業「タトネフチ」は7月18日、ウズベキスタンのタシケント市郊外(タシケント州)で、同社ブランドの給油所の営業を開始した。ロシア企業によるウズベキスタンのガソリン小売市場への参入は3社目。

ガソリンスタンドはタシケント市南方の主要道路沿いに開設された。ガソリン供給では、レギュラーガソリンはウズベキスタン国内から、ハイオクはロシア国内(タタルスタン共和国ニジュニカムスク)に「タトネフチ」が所有する精製所で精油したガソリンを輸入する。「タトネフチ」はロシアの沿ボルガ連邦管区にあるタタルスタン共和国を地盤とする有力エネルギー企業で、ガソリン小売市場では2018年10月時点でロシア国内に582カ所、ウクライナに91カ所、ベラルーシに18カ所などの給油所を保有している。2018年12月にウズベキスタンのガソリン小売市場への参入を目的として子会社「タトネフチ・AZS(注)・タシケント」を設立。2020年までに22の同社ブランドの給油所を設置する予定。

「タトネフチ」に先行するロシア企業では、「ガスプロムネフチ」(2018年1月)、「ルクオイル」(同3月)がウズベキスタンのガソリン小売市場に参入している。同国では石油・天然ガス分野の産業構造改革が進行中で、国内1,381カ所の既存の給油所ネットワークが私有化されることが決定しており(2019年7月19日記事参照)、この分野でロシア企業を含む外資系企業が積極的な投資を行う可能性も想定される。

(注)ロシア語で「給油所」の意。

(高橋淳)

(ウズベキスタン、ロシア)

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