大統領が就任宣誓、第2次ブハリ政権始まる

(ナイジェリア)

ラゴス発

2019年06月03日

ナイジェリア大統領の就任式が5月29日、首都アブジャで行われ、2月に実施された選挙(2019年2月28日記事参照)で再選したムハンマド・ブハリ大統領と、イェミ・オシンバジョ副大統領が、2015年の初当選時に続く2回目の就任宣誓を行った。就任式に外交団や大統領経験者らの姿はなく、大統領による演説も行われなかった。政府は、6月12日にあらためて大勢の参加者を招いた「セレモニー」を実施するとしている。

1999年の民政化後、民政移管がされた5月29日に就任式が行われ、「民主主義の日」として祝日になっていた。しかし現政権が2018年、6月12日を新たに「民主主義の日」に制定したこと、また5月29日はラマダン中だったこともあり、今回のような運用になったとみられる。

第2次ブハリ政権は汚職撲滅や治安対策などを「次の段階」に進めることを掲げて4年間の任期を開始したが、大統領選挙で有力対立候補だったアティク・アブバカル氏は結果を不服として訴訟を起こし、まだ審議中だ。組閣もされておらず、今後の具体的政策や、どのようなビジョンで課題を解決していくのか、就任式でブハリ大統領から語られなかったことに対して、批判の声も上がっている。政策の明確化、課題解決に向けた実行力が注視される。

(山村千晴)

(ナイジェリア)

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