カナダ外相、ライトハイザーUSTR代表と会談、鉄鋼・アルミ追加関税撤廃求める

(カナダ、米国)

トロント発、米州課

2019年05月17日

米国によるカナダ製の鉄鋼・アルミニウムへの追加関税をめぐって、フリーランド外相が撤廃を求めて5月15日にワシントンを訪問し、米国通商代表部(USTR)のライトハイザー代表と会談した。

同外相は会談後、「互いに主張すべきことは主張した。カナダ、米国双方にとって最良の結果は関税を解除すること」と述べた。カナダ政府関係者によると、合意が遅れている要因は、具体的な詳細部分についてのカナダ政府による見直しや産業界側への確認が必要なためとしている(「グローブ・アンド・メール」紙5月15日)。

モントリオール銀行のシニアエコノミスト、サル・グアティエリ氏によると、世界で広がる保護主義的な動きはカナダのGDPを0.8%低下させるとの見解を示している。米中貿易摩擦によりカナダのGDPは0.5%低下し、さらに、米国の鉄鋼・アルミニウムへの追加関税やカナダ側の報復措置によって0.3%低下するという。

(酒井拓司、野口真緒)

(カナダ、米国)

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