イスラエル系コミュニティークラブでピッチイベントが開催
(ブラジル、イスラエル)
サンパウロ発
2019年05月17日
サンパウロ市内のイスラエル系コミュニティークラブ、クルービ・ア・ヘブライカ(Clube A Hebraica)で4月22日、コミュニティーのアクセラレーター、メルカス(Merkaz)とブラジルのアクセラレーター、キーボ(Kyvo)が主催するピッチイベント「ピッチフェスト」が開催された。
メルカスによる2019年最初のアクセラレーションプログラムの対象者を選定する目的で、10社のスタートアップおよび関係者約70人が集まった。
参加した10社のスタートアップから5社が選定され、5月6日から開始のアクセラレーションプログラムにおいて、エコシステムとのネットワーク強化に向けたブートキャンプが実施される。同プログラムの強みは、イスラエルの大企業やエコシステムとのネットワークを構築するための機会を提供できる点だ。支援の重点分野は金融、建設(不動産)、教育、健康、小売りとしており、選定された5社の内訳は、金融分野2社、建設(不動産)関連分野2社、健康分野1社という構成だった。
具体的には、フランチャイズ向けに特化したP2P(Peer to Peer)の融資プラットフォームを提供するカボッド(Kavod)、金融機関が支店などを持たない地域でサービスを委託する第三者機関の経営に役立つ情報を集約するモラ(Mola)、不動産や家具を扱うeコマースに3Dの画像を組み込むソフトウエアを提供するオリジナル・スリーディー(Original 3D)、ビルなどに併設する傘のシェアリングサービスを提供するレンブレラ(Rentbrella)、保険料を安く抑えるために従業員の生活スタイル分析および改善提案を行うプロアチーバ(Proativa)となった。本イベントで選定された企業は、深刻な社会課題へのアプローチというよりも、既存サービスのコスト削減や生活の利便性を追求したスタートアップが目立った。
(注)メルカス(Merkaz)とキーボ(Kyvo)が4月1日に開催したイスラエル系コミュニティーのイベントは2019年4月2日記事を参照。
(古木勇生)
(ブラジル、イスラエル)
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