2月の産業活動指数、前年同月比4.8%減も前月比では3カ月連続プラス

(アルゼンチン)

ブエノスアイレス発

2019年05月20日

国家統計センサス局(INDEC)は4月30日、2月のアルゼンチンの産業活動指数が前年同月比4.8%減、前月比0.2%増だったと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。前年同月比で10カ月連続のマイナス成長となったものの、前月比では辛うじてプラスを維持し、3カ月連続の増加となった(図参照)。

図 産業活動指数の推移

産業別で前年同月比をみると、農業・牧畜・狩猟・林業(5.9%)、教育(1.2%)、社会・健康サービス(0.5%)がプラスとなった(表参照)。農業・牧畜・狩猟・林業は2018年8月以降、7カ月連続でプラス成長を続けている。他方、2019年2月に最も落ち込んだ産業は商業(12.3%減)で、金融仲介業(10.1%減)、製造業(8.2%減)、漁業(4.4%減)、輸送・通信(3.4%減)、電気・ガス・水道(3.2%減)と続いた(表参照)。

表 産業別の産業活動指数

前月比では、2018年12月が1.0%、2019年1月が0.6%のプラス成長となり、政府は景気後退が底を打ったとの見方を示していたが、2月はプラス幅が0.2%と再び鈍化している。コンサルティング会社エコ・ゴーのエコノミスト・マルティン・バウティエル氏は、金利上昇や為替変動、インフレの加速および金融の不安定さといった経済の変調が景気回復の芽を摘み取っていると指摘する。3月の指数に、少なからず影響を与えることが予想される(「ラ・ナシオン」紙4月30日)。

(高橋栞里)

(アルゼンチン)

ビジネス短信 4ac8965086955a79