中国環境博覧会に出展した日本企業に出展動機とメリットを聞く

(中国)

上海発

2019年04月24日

4月15~17日に上海で開催された「第20回中国環境博覧会」(以下、環博会)に出展した日本企業に、出展の動機とメリットなどについてヒアリングした。

今回、環博会に出展した日本企業は、この展示会を中国ビジネスのプラットフォームと位置付け、顧客のニーズを収集するという目的のほか、知名度を上げるなど、その参加理由はさまざまだった。ある業界シェア上位の測定機器のメーカーは、中国企業の幅広いニーズに短期間で接することができるため、毎年出展しているという。一方、出展企業からは「中国の環境規制が強化されてきてはいるが、経営や製造現場では生産に直結する投資が優先され、環境対策に関しては、簡易式計測器は購入してもらえるものの、固定設置型の計測機器まで購入するケースはまだ多くない」という話も聞かれた。

出展した日本企業をみると、日本からの出展、在中国の現地法人による出展、現地販売代理店による出展、合弁企業による出展など出展形態はさまざまだった。日本の本社所在地も幅広く分布していたが、中でも横浜に本社を持つ企業が多いのが特徴的だった。

こうした展示会については、出展者が来場者に売り込みを図る場として位置付けがちだが、環境対策に苦慮する現地進出日系企業にとっては、環境対策の現状や実績など、実機も交えながら説明を受けることができ、「当局から指導される設備方法以外にも、さまざまな選択肢があることを知る場になる」との声もあった。

写真 「第20回中国環境博覧会」の展示会場(ジェトロ撮影)

「第20回中国環境博覧会」の展示会場(ジェトロ撮影)

(高橋大輔)

(中国)

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