モルディブ議会選挙、親インド派が歴史的大勝

(モルディブ、スリランカ)

コロンボ発

2019年04月18日

モルディブの選挙管理委員会は4月12日、議会選挙(4月6日実施)の結果を公表した。親インド派で現職のソリ大統領率いる与党・モルディブ民主党(MDP)が前回比39議席増となる65議席(全87議席、一院制)を獲得し、圧勝した。選挙管理委員会によると、今回の選挙の有権者数は26万4,442人で、投票率は81.3%だった。MDPの得票率は45.8%、親中派のモルディブ進歩党(PPM)の得票率は9.1%だった。PPMは5議席(前回比28議席減)の獲得にとどまった。

2008年の新憲法制定後、単独政党が国会議席の過半数を獲得するのは初となる。2018年9月の大統領選挙(2018年9月27日記事参照)に続き、PPMは再びモルディブ国民からの支持を得られなかった。中国依存体質からの脱却が、今後加速しそうだ。

ソリ大統領は4月6日の大勢判明後に、「国民が汚職に戻りたくないという意思を示してくれた」と演説し、就任以来進めてきた政治改革を継続する意向を示した。スリランカのウィクラマシンハ首相はソリ大統領に電話で祝意を伝え、観光や貿易面で両国の関係をさらに強固にしていきたいと述べた(「デイリーニュース」紙4月10日)。

(井上元太、ウィーラコーン・スバーシニ)

(モルディブ、スリランカ)

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