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キルギス大統領、「Doing Business」で50位入りを目標に設定

(キルギス)

欧州ロシアCIS課

2019年04月15日

キルギスのソオロンバイ・ジェエンベコフ大統領は4月11日、議会(ジョゴルク・ケネシ)で演説し、外政・内政の実績、現状、今後の方針について説明を行った。大統領は同国への投資の活発化のため、世界銀行のビジネス環境ランキング「Doing Business」で50位以内に入ることを目標にすると発表した。

外政分野では、ロシアのプーチン大統領が3月末にキルギスを訪問し、両国は2国間とユーラシア経済連合(EEU)の枠内で経済協力を進めることで一致している。2018年はキルギスが上海協力機構(SCO)、集団安全保障条約機構(CSTO、注)の議長国であることから、首都ビシュケクでは6月13~14日にSCO、秋にはCSTOサミットが開催される予定で、サミットに合わせ中国の習近平国家主席、インドのナレンドラ・モディ首相らが来訪することから、ロシア、中国、インドなどとの協力を推進する。

内政では、主としてデジタル技術の導入を通じた司法・警察制度の改革、学校教育・病院医療の質の向上に取り組むほか、農業・食品産業、縫製産業などの軽工業、観光業などの産業育成に力を入れる。ビジネス環境の整備についてジェエンベコフ大統領は、自由な競争条件を創出し、行政や治安機関によるビジネスへの介入をなくすことにより政府への信頼を取り戻すことが重要と発言。最近のビジネス環境の改善に向けた取り組みの実績として、a.根拠のない検査削減のため、政府監督当局による検査の2年間(2019、2020年)の停止(モラトリアム)、b.企業家保護のためのビジネスオンブズマン制度の導入、c.持続的発展国家評議会に付属した産業・起業発展委員会の創設、d.地元当局の活動に対する評価制度の導入、e.地域の農業製品加工企業への付加価値税の80%までの引き下げ、f.農業協同組合など向けの法人税、付加価値税、土地・資産税の免除、g.遠隔地の製造企業を対象とした5~10年間の法人税、売上税、土地・資産税の免除、h.ハイテク機器を輸入(導入)する企業への輸入関税の免除、i.輸出に向けた証明・認証取得のための研究機関の創設、などを挙げた。

また、ジェエンベコフ氏は、経済発展のためには基幹産業の鉱業分野を中心に投資を活発化させることが必要で、投資環境改善のため世界銀行が毎年作成する「Doing Business」で5年のうちに50位以内(現在は70位)に入ることを目標にすると宣言した。また、地下資源の利用に関して、国家の利益を守りつつも、地下資源の加工産業育成のため、公正で秩序だった腐敗のない事業環境を創出することへの協力を呼び掛けている。

「Doing Business」は、世界銀行が世界各国の会計監査法人や法律事務所などと協力して年1回実施する調査で、「ビジネスのしやすさ」「建設許可の取得」「電力へのアクセス」「資産の登録」「マイナー出資者の保護」「税制」「国境を越えた貿易」など複数の基準により、ランキング付けが行われる。旧ソ連諸国では、同指標の向上が政策目標として掲げられることがある一方、特定の条件を改善させるとランキングが上昇するため、当該国の投資環境全体の実態をかならずしも反映していないと指摘する専門家もいる。ロシアは2018年までに上位20位入りを目指していたが、2019年版では31位と達成できず(2018年11月1日記事参照)、最近の報道で目標達成期限が2024年に延長された、と報じられている(インターファクス通信4月5日)。

(注)ロシア、アルメニア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの6カ国が加盟する相互安全保障条約の機構。

(高橋淳)

(キルギス)

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