2018年の安徽省GRP成長率は8.0%

(中国)

上海発

2019年02月06日

安徽省統計局の発表(1月22日)によると、2018年の域内総生産(GRP)は3兆7億元(約48兆112億円、1元=約16円)、実質成長率は前年比8.0%増となり、中国全体の6.6%を1.4ポイント上回った(表参照)。

表 安徽省の主要経済指標

一定規模以上の企業の工業生産付加価値は9.3%増で、伸び率は前年より0.3ポイント高く、中国全体の伸びを3.1ポイント上回り、全国4位だった。

固定資産投資総額は11.8%増と、全国平均の伸びを5.9ポイント上回り、全国2位となった。産業別では、第一次産業が33%増、第二次産業が24.6%増、第三次産業が5.6%増だった。ちなみに工業投資は24.8%増だった。

貿易総額は16.6%増の629億7,000万ドルとなり、中国全体の伸びより4ポイント高かった。このうち、輸出額は18.3%増の362億1,000万ドル、輸入額は14.3%増の267億6,000万ドルだった。また、対内直接投資額(実行ベース)は、7%増の170億ドルとなった。

社会消費品小売総額は11.6%増の1兆2,100億元で、伸び率は前年より0.3ポイント低下したものの、中国全体の伸びを2.6ポイント上回り、全国2位となった。また、都市住民1人当たりの可処分所得は8.7%増の3万4,393元となった。

安徽省統計局は2018年の経済動向について、いくつかの主要指標が全国または中部地方の伸び率を上回り、安定成長を遂げている一方、外部環境の不安定要素が依然多いとしている。

2019年は製造業の高度化に注力

安徽省政府は1月14日に開催された第13回人民代表大会(省議会に相当)で、2019年のGRP成長率を7.5~8%とする目標を掲げた。固定資産投資は前年比10%増、社会消費品小売総額は11%増とした。貿易総額は、前年比伸び率が全国平均を上回るようにするとした。また、都市部で新たに63万人の雇用を創出し、失業率を5.5%程度に抑えるとしている。

主な政策としては、質の高い経済発展を推進し、長江デルタ地域の一体化発展を加速させ、イノベーションを重点分野とする。質の高い経済発展の実現のため、製造業の高度化に力を入れ、省レベルの製造業イノベーションセンターを6カ所、企業の技術センターを100カ所設置するなど、具体的な目標も示している。また、第2回世界製造大会、第1回長江デルタ・イノベーション成果展など展示会を開催するほか、高速鉄道を400キロ建設するなど、インフラ整備も進めていくとしている。

(呉秀媛)

(中国)

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