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極東商工会議所会頭、新知事のビジネス支援の滑り出しを評価

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2019年01月22日

2018年9月に行われた統一地方選挙でプーチン大統領与党の現職を破り新知事が誕生したハバロフスク地方(2018年11月15日記事参照)。日本との地域間経済交流の歴史も長い。この地方をカバーする極東商工会議所(注)のイゴリ・ボストリコフ会頭はセルゲイ・フルガル新知事のビジネス環境整備へのスタートを前向きに評価する。ジェトロによる会頭へのインタビュー概要は以下のとおり。

(問)新知事の就任後の政策の変化は。

(答)知事就任からあまり時間が経っていないが、前向きな変化は起きている。1つ目は地方政府機構の改革。既存の経済発展省は戦略立案的な役割にシフトする。国際・地域間協力省と投資・土地資産政策省は改編され、前中小企業振興担当副大臣をトップとする「投資・企業活動省」を創設する改革が進んでいる。実業界は省名にも明記された企業活動の支援体制拡充を期待している。新知事就任後、有力企業支援団体である商工会議所、実業ロシア、オポラ・ロシア、産業家企業家連盟の4団体の代表が招集され、月1回の知事との会合を持つことになった。既に2回開催され、1月にも開催される。知事が主導し各政府部局が参画する委員会も組織され、実業界からの要望を受けた具体的な指示が発信されている。以前にはなかった動きで、最終的に結果を伴うか、実業界は注視している。

(問)極東連邦管区の行政機能(センター)がウラジオストクに移転する(2018年12月17日記事参照)。地元経済への影響は。

(答)行政機能がウラジオストクに移りビジネスも追随するのでは、という懸念があるのは承知している。しかし、連邦管区制が創設されハバロフスクが行政の中心に指定された後に、ウラジオストクや他地域からビジネスがハバロフスクに移ってきたかといえばそうではない。ハバロフスクが交通・物流の要衝で、極東の製造業の中心という経済的位置付けに変わりはない。「センター」といっても、具体的な連邦予算が特別にハバロフスク地方に分配されていたわけではなく、ハバロフスク経済への影響はほぼないとみている。逆に、投資環境の点では、今までも良い意味での競争・協力関係にあったウラジオストクとの対比でハバロフスクが劣後しないよう、地方政府の取り組みは良い方向にいくのではないか。ハバロフスクには長年蓄積した極東の他連邦構成体との太いつながりがある。ハバロフスクは引き続き成長を続けるだろう。

(問)最近のハバロフスク地方の投資環境の改善に関する評価は。

(答)建設許可の申請期間が600日から38日程度に短縮された。地方政府が法案を事前にパブリックコメントに付してビジネスへの影響を審査する制度について、ハバロフスク地方はロシア全体で最も利用され、実績を挙げている。汚職や公官庁の権限乱用など、全ロシア的な問題が、ハバロフスク地方では存在しないとは言わないが、ビジネス環境の改善に向けた動きはある。毎年発表される各連邦構成体の投資環境ランキング(2018年5月31日記事参照)の影響が大きい。ロシア極東の連邦構成体は上位30位に入ることが求められている。現在ハバロフスク地方はロシア極東で最も高い18位。投資環境を改善させることは地方政府にとってモスクワ(連邦政府)から与えられた重要な課題だ。

写真 極東商工会議所のイゴリ・ボストリコフ会頭(ジェトロ撮影)

極東商工会議所のイゴリ・ボストリコフ会頭(ジェトロ撮影)

(注)極東商工会議所はソ連時代の1970年代に開設。時代の変遷を経て、現在はハバロフスク地方全体の商工会議所として機能している。会員数は189社で、法人と業界団体がメンバーとなっている(インタビューは1月17日)。

(高橋淳、加峯あゆみ)

(ロシア)

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