アフリカの航空4社が提携、3月までに「民間航空連合」発足

(アフリカ、モーリシャス、南アフリカ共和国、ルワンダ、ケニア)

中東アフリカ課

2019年01月04日

モーリシャス航空、南アフリカ航空、ルワンダ航空、ケニア航空の4社は、2019年3月までに「アフリカ民間航空連合」を発足させる。ケニアの「イースト・アフリカン」紙を含む複数のメディアが報じた。具体的には、各社の拠点空港、航空機整備センター、ラウンジの共同管理・使用、コードシェア便の増便などを実施する予定だ。

4社は、経営改善の必要性を認識している。特に、ケニア航空は3年連続で赤字を記録し、打開策を模索していた。各社の就航ルートと経営資源を共有することで、業務の効率化とコスト削減が期待される。モーリシャス航空のソマ・アパボ最高経営責任者(CEO)はインタビューで、「(アフリカの航空業界は)激しい競争環境にある中で、この連合は各社の強みを生かして強固なネットワークを築く」と発言した(ブルームバーグ2018年12月26日)。

域内最大手のエチオピア航空は2018年12月に2都市の就航開始

この連合発足には、域内最大手のエチオピア航空や中東・湾岸諸国の航空会社に対抗する狙いもあるとみられる。エチオピア航空はアフリカ域内60都市に就航しており、さらなる拡大を目指し、アフリカ各国の航空会社との提携・資本参加にも積極的だ(2018年11月29日記事参照)。

同社は、2018年12月1日からアディスアベバ~モスクワ間、同月11日からアディスアベバ~マンチェスター間の定期直行便を就航させた。同社がロシアとの直行便を運航するのは初めてで、マンチェスターは同社としては英国で2番目の就航先となる。エチオピアと欧州間は週51便運航することになり、同社のネットワーク拡大が進んだ。また、トルコ航空はアフリカ域内31都市、エミレーツ航空は22都市、カタール航空も18都市に就航し、アフリカ域内で存在感を示している。

(山崎有馬)

(アフリカ、モーリシャス、南アフリカ共和国、ルワンダ、ケニア)

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