プーチン大統領が新しいサハリン州知事代行を任命

(ロシア)

欧州ロシアCIS課

2018年12月11日

プーチン大統領は12月7日付で署名した大統領令で、ロシア極東・サハリン州の知事代行にワレリー・リマレンコ氏を任命した。9月に沿海地方知事代行に転任したオレグ・コジェミャコ前知事の後任となる。

リマレンコ氏は1960年生まれ。ニジェゴロド州(沿ボルガ地方)で州政府大臣や副知事を務めた。2007年にロシア国営原子力会社ロスアトムのエンジニアリング部門へ転籍、2016年には同社のエンジニアリング子会社を統括する「エンジニアリング・カンパニー《ASE》」の社長に就任した。同社ウェブサイトによると、トルコ、中国、イラン、バングラデシュ、エジプト、ハンガリーなど海外での原子力発電所建設事業に携わった経験を持つ。ロシア極東での勤務・生活経験はない。

次回のサハリン州知事選は2019年9月に予定されている。報道によると、リマレンコ氏は無所属での立候補を希望しているが、同州の規定では無所属での知事選への立候補を認めていないため、規定改定が必要とされる。

一方、コジェミャコ沿海地方知事代行は12月16日に実施される沿海地方知事選挙に追い込みをかけており、連邦政府も同氏を事実上後押ししている。ドミトリー・ペスコフ大統領府報道官は12月10日、ロシア極東連邦管区大統領全権代表部と関連連邦政府機関のハバロフスクからウラジオストクへの移転案について、「プーチン大統領はコジェミャコ氏のイニシアチブに賛成しており、大統領指示により実現される」とコメント。コジェミャコ氏の知事当選によって移転が確定するとみられる。

(高橋淳)

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