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ASEAN首脳、自由貿易の堅持や産業界との関与深化に言及

(ASEAN)

バンコク発

2018年11月26日

11月12~13日に行われたASEANビジネス投資サミットでは、主催国シンガポールのリー・シェンロン首相をはじめ4人のASEAN首脳がスピーチを行った。各スピーチのポイントは以下のとおり。

(1)リー・シェンロン首相(シンガポール):自由貿易地域としての位置付けを強調

ASEANは多大な潜在力を秘めているが、その実現のためには、多国間主義が揺らいでいる中でも統合の目標に向かって一層の努力が必要。ASEAN企業の中には外資への市場開放に消極的な企業もあるが、市場統合・開放により市場全体が拡大すれば、自分たちが恩恵を受けることをよく認識し、統合措置に貢献していくべき。経済統合と市場開放の促進が最善の道である。

(2)アウンサンスーチー国家最高顧問(ミャンマー):社会と経済の調和の取れた発展を

国民の融和を進めるため、包摂的で人間中心の国家経済開発を進めている。地域格差が大きいミャンマーにおいては、責任あるビジネスという観点から経済成長と同時に開発格差の是正を進めるような、一層の民間投資が不可欠。新投資法や会社法などは外国投資家にも公平な投資条件を提供するもので、農業、物流、エネルギー分野に加え、特に人的資源開発につながる教育分野の投資を歓迎する。

(3)プラユット首相(タイ):さまざまな観点からの連結性の改善を進める

ASEANが競争力を持ち、市場成長を続けるためには、シームレスなビジネス環境整備が不可欠。タイでは「エーヤーワディ・チャオプラヤ・メコン経済協力戦略(ACMECS)」などにより、地域開発を進めているほか、物流インフラ整備、ライセンス数の削減による規制改革、間接コスト削減のためのデジタル政府構築も進めている。またデジタル経済への中小零細企業の参加を促すため、タイランド4.0に沿った人的資源開発も進めていく。タイがASEAN議長国になる2019年に向け、これら連結性の引き続きの向上に努める。

(4)マハティール首相(マレーシア):WTOなどマルチの枠組み支援とASEAN域内の魅力向上を

ASEANは発足当初に目指した姿よりはるかに先に来ているが、これはASEAN諸国が自国の成長より地域の成功を優先した結果。他方、ASEANの域内貿易比率は25%程度だが、これはEUなどに比べて低く、今後もビジネス促進的な措置を取り続けるべき。また貿易保護主義的な動きに与するのではなく、WTOなどマルチの枠組みの中で友好的な取り組みを進めることが必要。今後、国としての優先取り組み分野を考える上で、政府は民間と一層密接に関与する必要がある。

(蒲田亮平)

(ASEAN)

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