輸入貨物への適合性認証検査を2019年1月1日まで停止
(コートジボワール)
アビジャン発
2018年10月25日
商業・工業・中小企業省は10月10日、輸入貨物に対する仕出し地での適合性認証検査(Verification of Conformity:VOC)を2019年1月1日まで一時的に停止すると発表した。なお、再開されるまで、希望する輸入者は、政府の指定検査機関(注)において任意の船積み前検査を行うことができる。
コートジボワールでは7月16日にVOCが運用されて3カ月が経過した(2018年5月30日記事参照)。税関当局の不慣れなどにより通関手続きに遅れが生じ、貨物の遅延が発生するなど混乱が生じている。年末の商戦期を控え、そうした混乱で国の税収や企業活動に影響を与えかねないと懸念されていた。
VOCでは、コートジボワールを仕向け地とする対象の貨物で、FOB価格が100万CFAフラン(約20万円、1CFAフラン=約0.2円)以上のものについて、仕出し地において適合証明書(Certificate of Conformity: CoC)の取得が義務付けられていた。
CoCは、貨物がコートジボワールにおける製品規格および要求事項に適合していることを証明するもので、輸入通関時に必要となる。CoCを取得しなかった貨物については輸入者にCIF価格の50%の罰金が科され、差し押さえ後に廃棄処分されることになっている。
同省は一時停止期間中に、VOC運用の是正措置を講じることにしており、事業者と調整を図った上で、2019年1月2日からVOCをあらためて運用する予定だ。
(注)政府の指定検査機関は、インターテック(英国)、SGS(スイス)、ビューローベリタス(フランス)、コテクナ(スイス)の4社。
(渡辺久美子)
(コートジボワール)
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