9月の販売台数、乗用車は3カ月連続で減少

(インド)

ベンガルール発

2018年10月19日

インド自動車工業会(SIAM)は10月12日、9月の乗用車全体〔一般乗用車、多目的自動車(UV)、バン〕の販売台数が前年同月比5.6%減の29万2,658台となり、前月に引き続き減少したと発表した。これで3カ月連続の減少となる。一般乗用車が5.6%減の19万7,124台、UVは8.3%減の7万7,378台で、ともに3カ月連続で減少した。バンは7.3%増の1万8,156台とプラス成長を維持した。SIAMは9月の販売落ち込みについて、「物品・サービス税(GST)の導入を受けて、昨年9月の乗用車販売が急増したことからの反動や、自動車ローン金利の上昇と燃料価格の高騰などが影響した」とみている。

メーカー別の一般乗用車の月間販売台数は、首位のマルチ・スズキが前年同月比1.4%減の11万5,228台、2位の現代は9.9%減の3万6,610台と、ともに引き続きマイナスになった。一方、トヨタは新型セダン「ヤリス」の好調な売れ行きを背景に、16.6%増と最も高い伸びをみせた。一般乗用車部門では、トヨタとフォード以外は、主要各社が軒並み減少した。

二輪車部門は、スクーターの販売台数が前年同月比2.9%減の66万6,476台で、引き続き減少した。一方、オートバイは7.0%増の136万415台となり、二輪車全体の伸びを牽引した。メーカー別のオートバイ販売台数は、首位のヒーローが9.2%増の67万1,466台、2位のバジャージが10.4%増の27万3,029台と、それぞれプラス成長を維持した。一方、3位のホンダが6.8%減の17万978台に減少した。二輪車全体の販売台数は4.1%増の212万6,484台となり、プラス成長を維持した。

商用車(前年同月比24.1%増の9万5,867台)および三輪車(11.6%増の6万9,066台)を含む自動車全体の9月の販売台数は、3.7%増の258万4,096台となった。

SIAMは今後の見通しについて、「自動車ローン金利、保険料の上昇や燃料価格の高騰など、消費者の購買意欲をそぐ懸念材料は今後も残る」としつつも、祝祭シーズンの特需や農村部の需要拡大に期待を示した。

2018年度上半期(2018年4~9月)の販売台数は、乗用車(SUVとバンを含む)が前年同期比6.9%増の174万4,305台、二輪車は10.1%増の1,156万9,770台、商用車は37.8%増の48万7,316台となった。三輪車(36.5%増の35万4,279台)を含む自動車全体の上半期の販売台数は、11.0%増の1,415万5,758台となっている。

(ディーパック・アナンド)

(インド)

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