第5回プレソルト石油鉱区は主に外資系企業が落札

(ブラジル)

サンパウロ発

2018年10月02日

ブラジル石油・天然ガス・バイオ燃料監督庁(ANP)は9月28日、第5回プレソルト(岩塩層下)石油鉱区入札を実施した。今回も前回(6月に実施)と同様、生産物分与契約によるもの。サントス海盆から3鉱区(サトゥルノ、チタ、パウブラジル)、カンポス海盆から1鉱区(スドエステ・デ・タルタルーガ・ベルデ)が入札にかけられ、全て落札された。サインボーナス(契約時一時金)は合計で68億2,000万レアル(約1,910億円、1レアル=約28円)、鉱区開発に必要な投資額は約10億レアル、落札企業を決める基準となる利益石油・ガスの政府への配分比率はサントス海盆の3鉱区について、設定された最低配分比率を大きく上回る条件で落札された。ANPの推計では、これらの鉱区にある石油総量はおよそ170億バレルとされる。

落札企業・コンソーシアムをみると、サントス海盆の鉱区はいずれも外資系企業が落札している(添付資料参照)。落札企業による提示配分比率が最低配分比率に対して最も高い割合だったのはサトゥルノで、シェル、シェブロンが落札した。その次に高かったのはパウブラジルで、BPエナジーに加え、コロンビアのエコペトロール、中国海洋石油(CNOOC)が落札した。国営石油会社ペトロブラスはプレサル石油鉱区開発において優先的にオペレーターとして参加する権利を有するが、カンポス海盆の1鉱区のみの落札となった。

(二宮康史)

(ブラジル)

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