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9月のCPI上昇率は24.52%と15年ぶりの高騰

(トルコ)

イスタンブール発

2018年10月10日

トルコ統計機構(TUIK)の発表(10月3日)によると、2018年9月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前月比6.30%、前年同月比では8月の17.90%から24.52%となり金融市場の予想(21.1%)を大きく上回った(添付資料表1参照)。2003年8月以来15年ぶりの高騰となった。

色濃くみられる通貨リラ下落の影響

9月のCPIは、最大のウエート(23.03%)を占める食料・飲料価格が前年同月比で27.70%の上昇となった。特に未加工食品の生鮮果物・野菜の上昇率が7月、8月の38.37%、37.91%から57.62%にまで急騰した。また、トルコ・リラ相場急落の影響で、耐久消費財(金を除く)が46.45%となり、コア指数(主要商品:食品、エネルギーなどを除いたもの)全体でも35.12%の上昇と悪化した。エネルギーは原油高とリラ安の影響で27.03%の上昇だった。またサービス部門は、観光シーズンだったホテル・レストラン、運輸の上昇が著しかったが、全体では13.97%と食品、コア指数などに比べて抑えられている。

9月の国内生産者物価指数(D-PPI)上昇率は、前年同月比で8月の32.13%から46.15%へとさらに悪化しており、10月以降のCPIへのコスト圧力継続が懸念されている(添付資料表2参照)。D-PPIの悪化は、エネルギー価格の上昇およびリラ減価による輸入物価の上昇が主因となっている。企業活動は、これに加えて、外貨建て債務の返済圧力が大きくのしかかり、厳しさを増している。

ベラト・アルバイラク財務・国庫相は「最悪は脱した」と述べ、9月がインフレ上昇のピークだとし、10月以降は「新経済計画」に沿ったかたちで物価上昇が収束していくとの見解を示した。同計画(2018年10月3日記事参照)では、2018年のインフレ率見込みは20.8%だが、一部の金融筋からは30%まで上昇するリスクも指摘されるなど、予断は許さない。

トルコ中央銀行は、9月13日に625bps(ベーシスポイント、6.25%)の利上げを行い、政策金利(1週間物レポ金利)を24.0%とした。また、エルドアン大統領も「中銀の独立性は侵されない」と述べたことなどもあり、金融界は一息ついている。このため、インフレ率が予想以上の悪化となったにもかかわらず、通貨リラは小幅安にとどまっている。

しかし10月は、12日に、中間選挙(11月6日)を控えた米国との関係改善のカギとなる米国人牧師の裁判があり、25日に予定されている金融政策評議会での利上げ動向など目が離せないイベントが控えており、金融界では最悪を脱したか否かの判断は先送りされている。

(中島敏博)

(トルコ)

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