9月のCPIは前月比0.1%の上昇

(米国)

ニューヨーク発

2018年10月18日

米労働省が10月11日に発表した2018年9月の消費者物価指数(CPI)は、前月比(季節調整値)0.1%の上昇となった(8月:0.2%上昇)。家賃(上昇率:0.2%)や運輸サービス(0.5%)などが上昇に寄与した。変動の大きいエネルギーと食料品を除いたコア指数も0.1%上昇した。

中古車や履物が下落した一方、家賃や運輸サービスが上昇

米連邦準備制度理事会(FRB)などが重視している、エネルギーと食料品を除いたコア指数を品目別にみると、中古車(前月比:3.0%下落)や履物(1.4%下落)などが押し下げ要因になったものの、前述の家賃や運輸サービスなどが押し上げに寄与した。

前年同月比については、CPIが2.3%上昇となり、8月(2.7%上昇)から伸びが鈍化した。変動の大きいエネルギーと食品を除いたコア指数は2.2%上昇と、8月と同じ伸び率になった。

コア指数に含まれない食料品は、前年同月比1.4%上昇(8月:1.4%上昇)と前月から変わらず、エネルギーは4.8%上昇(8月:10.2%上昇)と前月より上昇幅が縮小したものの、CPIの上昇幅はコア指数の上昇幅を上回っている。

キャピタル・エコノミクスの米国担当シニアエコノミスト、マイケル・ピアース氏は「ここ数カ月、コア指数の(伸びの)勢いが少し弱まっている」と指摘する一方で、「(企業の)生産活動の伸びは引き続き強く、サービス部門の物価上昇圧力は引き続き高まっており、FRBの利上げは今後も続くだろう」と述べた(「RTTニュース」10月11日)。

(樫葉さくら)

(米国)

ビジネス短信 aea6bba393d912a6