中間選挙予想の世論調査、民主党リードが続く

(米国)

米州課

2018年10月09日

11月の米国中間選挙を控え、キニピアク大学は10月2日に有権者の民主党・共和党の支持傾向についての世論調査結果を発表した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注1)。全体的に民主党寄りの傾向がみられた。

下院選で民主党候補、共和党候補のどちらに投票するかという問いに対して、「民主党候補」と回答した割合が49%、「共和党候補」と回答した割合が42%で、「民主党候補」と回答した割合が上回った(図1参照)。7月以降の同様の調査結果でも、その傾向が続いている。

共和党支持者では「民主党候補」が5%、「共和党候補」が92%、民主党支持者ではそれぞれ95%、3%で、正反対の結果になった。

年代別では、民主党支持傾向が高い「18~34歳」と「35~49歳」で民主党支持が54%、共和党支持傾向が高い「50~64歳」で共和党支持が50%となった。

図1 今日、下院選が実施されれば、民主党、共和党候補のいずれに投票するか

また、上院選では共和党、民主党のどちらの勝利を期待するかという問いに対して、「共和党」と回答した割合は43%、「民主党」と回答した割合が50%で、「民主党」と回答した割合が上回った(図2参照)。4月の同様の調査結果では僅差だったが、差がやや広がっている。

共和党支持者では「共和党」が91%、「民主党」が6%、民主党支持者ではそれぞれ4%、94%と、こちらも正反対の結果となった。

図2 今日、上院選が実施されれば、民主党、共和党のいずれの勝利を期待するか

年代別では、共和党支持傾向が高い「50~64歳」で共和党支持が50%、民主党支持傾向が高い「18~34歳」で民主党支持が58%だった。

9月26日に発表されたピュー・リサーチ・センターの世論調査でも、中間選挙での支持傾向は民主党52%、共和党42%(共和党支持者は民主党5%、共和党91%、民主党支持者は民主党93%、共和党4%)と、同様の傾向になった。

また、同調査で有権者が重視する点については、民主党支持者はヘルスケア(88%)、マイノリティーの処遇(85%)、環境(82%)、最高裁判事指名(81%)(注2)など、共和党支持者は経済(85%)、テロ(76%)、最高裁判事指名(72%)、銃規制(71%)などだ。

一方、ファイブサーティーエイト(注3)が10月4日に発表した予想では、民主党が下院の過半数を獲得する確率は74%で、上院では22%という見方が示されている。

なお、各地域の中間選挙情勢(北部西部中西部南部)を参照のこと。

(注1)実施時期は、2018年9月27~30日。対象者数は、1,111人。

(注2)大統領が最高裁判事に指名したブレット・カバノー氏の承認をめぐる問題。

(注3)米国の選挙人の数「538」から名付けられた、ネイト・シルバー氏が開設した選挙や統計情報を紹介するサイト。

(松岡智恵子)

(米国)

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