第2四半期のGDP成長率は3.7%、サービス業が牽引
(スリランカ)
コロンボ発
2018年10月10日
スリランカ統計局は9月21日、2018年第2四半期(4~6月)の実質GDP成長率(速報値、前年同期比)が3.7%だったと発表した(表参照)。前期の3.2%から0.5ポイント加速した。
産業部門別にみると、GDPの57.1%を占めるサービス業が4.8%増と全体を牽引した。とりわけ、小売り・卸売り(4.9%増)、宿泊・飲食(6.4%増)、通信(14.4%増)が好調だった。
GDPの25.6%を占める鉱工業は2.3%増にとどまった。GDP寄与率が高い建設業が1.4%増となり、前年同期より4.6ポイント減と大きく鈍化して、全セクターの中で最低の伸び率となった。製造部門は3.2%増だった。GDPの8.4%を占める農林水産業は4.5%増と成長に貢献した。穀物、コメ、野菜の生産増加により、2017年まで続いた断続的な天候不順による生産減少からの回復をみせた。
なお、政府発表を受け、アジア開発銀行(ADB)は2018年通年の経済成長見通しについて、当初の予測(4.2%)を3.8%へ下方修正している(「Daily FT」紙9月28日)。
(井上元太)
(スリランカ)
ビジネス短信 027e20fa30538ffc