輸入博での食品安全の確保へ、飲食企業リストを発表

(中国)

上海発

2018年09月07日

上海市商務委員会(以下、委員会)は、「第1回中国国際輸入博覧会(CIIE 2018)」(以下、輸入博)の開催に向けて8月30日、初の輸入博飲食供給保障推進会(以下、飲食推進会)を開催した。輸入博の会期中(11月5~10日)、会場で食事をする多数の出展関係者や来場者に対して食の安全を守るべく「輸入博覧会飲食供給保障グループ」(以下、グループ)の設立が発表された。

グループは会期中の食品供給に関し、「中間物流倉庫システム」を構築する予定だ。同システムは、展示館内に搬入される全ての食品や原材料を、中間物流倉庫に集中保管し、「安全検査の前倒し、集中検査の実施、全行程の護送、グリーン通路の開通、集中配送の実施」などを取り入れ、輸入博中の飲食の安定供給と安全性を確保するものだ。

また会期中、会場で使用される食品の原材料には「二重供給一遡及(そきゅう)」制度が実施される。つまり、企業が使用する食品の原材料は、輸入博の主催者が推奨する供給先と企業が自ら選んだ供給先の双方から供給を受けるが、これらの原材料は輸入博の食品供給物流配送のトレーサビリティーシステムに登録され、全ての原材料情報の確認が可能となる。

会場10キロ圏内の特色ある飲食企業リストに44社

輸入博会期中の食品の安全性を確保するため、飲食推進会は会場の国家会展中心から10キロ圏内の特色ある飲食企業リストを発表した。このリストは中国内最大級のグルメ情報サイト「大衆点評」から提供されたもので、味、環境、サービスなどの面で消費者から高い評価を得て、食品の安全管理状況が良好で、口コミの良いレストラン44社が選ばれたという。

また展示館内では、イスラム教徒向けのハラール飲食企業を含め、上海の特色のある軽食店の供給も豊富にしていく予定だ。

(呉秀媛)

(中国)

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