自動車業界が一貫した政策運営を要望、SIAMの年次総会

(インド)

ニューデリー発

2018年09月21日

インド自動車工業会(SIAM)の58回目の年次総会が9月5日、ニューデリーで開催された。同総会には、自動車業界の関係者1,000人以上が集まり、自動車業界、政府関係者の双方から、インドの自動車業界に関連する今後の政策についての提言が出された。

自動車業界を代表して登壇したSIAMのアバイ・フィロディア会長は、インドの自動車にかかる税率が国際的な水準に比べて高いことに触れ、「自動車はぜいたく品でなく、インドの経済発展に必要不可欠なもの」とし、物品・サービス税(GST)税率の引き下げを求めた。また、政策や方針が頻繁に変わる状況に懸念を示し、「政策や規制に関する10年程度の長期的なロードマップが必要だ」と述べ、国際的な電気自動車(EV)化の潮流を見据え、ロードマップに基づく安定的な政策運営の必要性を訴えた。これに加え、自動車産業に関連する複数の省庁から政策や規制が施行される現状に対し、「統一性のない矛盾した規制は国内の投資を減退させる可能性がある」として、自動車産業に関連する統一的な政策の立案を求めた。

これに対し、アナント・ギーテ重工業相は「早期に政府でロードマップ草案を議論するための会合を開催する」と述べ、産業の発展のための長期的なビジョン構築に協力する方針を表明した。

(山本直毅)

(インド)

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