広州の留学帰国者、半数近くが給与に不満

(中国)

広州発

2018年09月28日

広州大学広州発展研究院は9月20日、「2018年中国広州科学技術イノベーション発展報告」を発表した。同報告のうち「広州留学帰国者就業・創業調査報告」は2013~2017年の留学帰国者2万3,017人について調査をしたもので、広州市内の留学帰国者の現時点での就業状況について、「給与・待遇が悪く、全体としてレベルが低い」が49.3%で1位となり、2位は「継続して能力を高める機会が少ない」(29.2%)だった。収入は月収8,000元(約12万8,000元、1元=約16円)以下が62.8%を占めた。

留学先は英語圏が6割弱

留学帰国者のうち男性43.2%、女性は56.8%だった。最も多い帰国理由は、男性が「国内経済の先行きが良いため」が26.2%、女性が「家族、配偶者、友人と過ごすため」が30.9%だった。

留学先は英国が32.7%を占め最多で、英国・米国・オーストラリアの英語圏合計では58.6%だった。2位は香港・マカオ、3位はフランスだった。

学歴別では、修士課程が59.3%、学部が31.6%、博士課程が7.5%だった。学科は経済・マネジメント系が47%、理工系が24%だった。

政府の補助に期待

帰国後の就職先は金融業が28.0%、教育が10.2%、情報通信・ソフトウエア・情報技術サービス業が10.0%だった。

政府に対する要望としては、「高度人材向けの補助金の提供」が69.1%、「高度人材向けの住宅、賃貸物件の提供」が51.9%、「業界内の人材交流・学習プラットフォームの構築」が30.7%となった。

(河野円洋)

(中国)

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