2018年度第1四半期GDPは8.2%成長の急回復

(インド)

ニューデリー発

2018年09月13日

インド中央統計局(CSO)は8月31日、2018年度第1四半期(2018年4~6月)の実質GDP成長率(2011年基準)推計値を発表した。2018年度第1四半期の実質GDP成長率は8.2%と前年同期の5.6%から大きく回復し、高額紙幣の廃止、物品・サービス税(GST)導入による経済停滞からの鮮明な回復をみせた。直近の2017年度第4四半期(2018年1~3月)の7.7%からも伸長した。

需要項目別にみると、民間最終消費支出は8.6%と、前年同期の6.9%から加速した(表1参照)。企業の設備投資などを表す総固定資本形成は10.0%となり、直近2017年度第4四半期の14.4%よりは減速したものの、経済が停滞していた前年同期の0.8%からは急回復した。

表1 2018年度第1四半期の需要項目別成長率(2011年基準、暫定推計値)

産業部門別の粗付加価値(GVA)成長率をみると、製造業が前年同期のマイナス1.8%から13.5%に急拡大した。農業はコメや小麦などの好調な生産などの影響で3.0%から5.3%に、建設が官民のインフラ需要を受け、1.8%から8.7%に加速した(表2参照)。GVA全体の実質成長率は8.0%だった。

表2 2018年度第1四半期の産業部門別GVA成長率(2011年基準)

(古屋礼子)

(インド)

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