ハンブルクで業界最大の国際海事見本市が開催

(ドイツ)

ベルリン発

2018年09月20日

ドイツ・ハンブルクで9月4~7日、国際海事見本市「SMM 2018外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が開催された。工業船舶や荷役システム、自律船(自動航行船)など海事産業全般にわたる出展があり、今回は「デジタル化」と「グリーン・シッピング」に焦点を当てた展示となった。

国際海事機関(IMO)の海洋汚染防止条約(MARPOL条約)により2020年1月以降、船舶からの排ガス中の硫黄酸化物(SOx)の規制値が0.5%以下(現行3.5%以下)に強化されることが決まっており、グリーン・シッピングは海事業界全体の課題となっている。また海運分野では、2050年までに全世界の海運業からの温室効果ガス排出量を2008年比で半減させる目標を掲げている。IMO事務局長のキタック・リム氏は「IMOと海事産業は、規制強化に確実に応えていかなくてはならない」と述べた。

見本市を運営したハンブルク・メッセ・アンド・コングレスの社長兼最高経営責任者(CEO)であるベルント・アウフデルハイデ氏は「SMM 2018は、われわれ主催者だけでなく出展者と来場者それぞれにとって実りあるものとなった。業界の主要プレーヤー同士の交流が何物にも代えがたいものだと確認した」とコメントした。

日本からは日本舶用工業会、日本船舶輸出組合など37企業・団体が出展し、過給機(ターボチャージャー)をはじめ、ボイラーやかじ取り機などを展示した。日本舶用工業会は、駐ハンブルク総領事の加藤喜久子氏を招き、セミナーとレセプションも実施した。

次回のSMMは、2020年9月8~11日にハンブルクで開催される予定。

(増田仁)

(ドイツ)

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